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事例から探る企業の「共通価値の創造」への取り組み

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 Original Update by Craig Deakin

CSV(共通価値の創造)とは

CSVとは(Creating Shared Value:共通価値の創造)の略称で、2011年にマイケル・E・ポーターがCSR(企業の社会的責任)に代わる概念として提唱したものです。

CSRは企業が利益を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任を持つこととされており、利益を目的とする企業活動と隔たりがあったといわれています。

それに対し、ポーターが提唱したCSVは「企業が事業を営む地域社会の経済条件や社会状況を改善しながら、みずからの競争力を高める方針とその実行」と定義されており、社会的責任と利潤追求の二つの面を兼ねていることから企業戦略の一環として位置づけられています。

キリンのCSVの取り組み

国内の代表的な事例としてキリングループの取り組みがあげられます。キリングループは2013年にキリン株式会社を立ち上げ、社会課題に対して商品やサービス等を通じてアプローチするための「CSV本部」を新設しました。

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「CSV本部」では主に下記の3つの取り組みを掲げています。

1つ目はCSVの観点で商品やサービスを開発し提供することです。先例としては、飲酒運転による交通事故の多発という社会課題の解決につながる世界で初めてのアルコール0.00%のノンアルコールビール「キリンフリー」があります。ほかにも社会課題にアプローチできるよう、社会課題の探索とその解決につながる商品やサービスの開発を目指しながら可能性を探っていきます。

2つ目には製造や物流といったバリューチェーンの過程で、ビジネスパートナーとも連携しながらアプローチしていくということが挙げられます。

例えば、物流における環境負荷の低減への取り組みがこれにあたります。お取引先や関係会社と連携しながら、出荷する商品をできるだけ集約して、積載量の大きなトラックに積んで運ぶことでトラックの台数を減らします。

そうすることでCO2排出の削減やコスト削減の両立が可能になります。キリンだけではできないようなことも、ビジネスパートナーの皆様や、業界全体で取り組むことで大きな成果を生めると期待しています。

3つ目は競争基盤としての地域社会におけるアプローチです。

具体的に、キリングループでは東北の復興支援活動「復興応援 キリン絆プロジェクト」で地域の農業・水産業の復興に向けた取り組みなどを行っています。今後も事業に関わる多様なコミュニティに対して、アプローチを行っていくつもりです。

ネスレのCSVの取り組み

先行事例としてはネスレの取り組みも有名です。「共通価値の創造」をコンプライアンス、サステナビリティの追求のさらに上を目指す考え方として推進し、長期的な取り組みとして位置づけています。

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また、自社のバリューチェーンを分析し、社会全般と共通する価値を創造する潜在力のある分野として、栄養、水資源、そして農業・地域開発を掲げており、この3分野における活動は、事業戦略の中核をなすものであり、事業を行う国々の人々の快適な生活のために必要不可欠としています。

経営戦略の一環であることから、現在はまだ一部の企業に限定されていますが、取り組む企業は今後増えていくと考えられます。経営戦略の一環と考えると、ハードルが高いように感じますが、生活者とサービス、そして社会をつなぐ仕組みはマーケティング活動のなかでもスモールスタートできるのではないか、と考えています。

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